清朝御用品北京を訪れる内外観光客は、いちどは故宮博物院を参観するが、故宮内に開設された明清工芸美術館は、書画の愛好者がかならず訪れるところであり、そこにこの清代の松花石硯がいくつか展示されている。その中のひとつに「海水雲竜紋嵌螺甸池長方硯」がある。全体が緑色で、硯池に、らでんをはめこんだ山と、海に遊ぶ螭(ち)竜が彫ってあり、硯底には康熙帝(一六六二~一七二二年)の銘文が彫刻されている。「寿古而質潤...
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清朝御用品北京を訪れる内外観光客は、いちどは故宮博物院を参観するが、故宮内に開設された明清工芸美術館は、書画の愛好者がかならず訪れるところであり、そこにこの清代の松花石硯がいくつか展示されている。その中のひとつに「海水雲竜紋嵌螺甸池長方硯」がある。全体が緑色で、硯池に、らでんをはめこんだ山と、海に遊ぶ螭(ち)竜が彫ってあり、硯底には康熙帝(一六六二~一七二二年)の銘文が彫刻されている。「寿古而質潤...