四川省の山間部、きり立った石灰質の岩山に、今でも一〇〇余基の棺が残っている。あるいは岩山の天然の洞窟のなかに、あるいはまた人工の穴のなかに、棺おけが安置されているのである。地上からは二五メートル~五〇メートル離れたところが多く、高い場合は一〇〇メートル以上のところにあるものもある。蓋も棺本体も木質のかたい大木をくりぬいて作ってある。棺を高所に安置するのは、山地に住む少数民族ボー人の古い風習であった...
Please login first!
四川省の山間部、きり立った石灰質の岩山に、今でも一〇〇余基の棺が残っている。あるいは岩山の天然の洞窟のなかに、あるいはまた人工の穴のなかに、棺おけが安置されているのである。地上からは二五メートル~五〇メートル離れたところが多く、高い場合は一〇〇メートル以上のところにあるものもある。蓋も棺本体も木質のかたい大木をくりぬいて作ってある。棺を高所に安置するのは、山地に住む少数民族ボー人の古い風習であった...