このところ、中国の考古学、歴史学界に大きな波紋をまきおこしている一個の石がある。もしその上に刻みこまれた文字がなければ、高さ九〇センチ、幅五〇センチ、厚さ四〇センチの平凡な石塊にすぎない。だが、その二行十九字の文字のために、場合によっては春秋戦国史の書きかえをせまるほどの威力を発揮しているのである。それは、中山国の王陵の「守坵河光刻石」(写真)と呼ばれる石碑で、昨年、河北省平山県三汲人民公社の南七...
Please login first!
このところ、中国の考古学、歴史学界に大きな波紋をまきおこしている一個の石がある。もしその上に刻みこまれた文字がなければ、高さ九〇センチ、幅五〇センチ、厚さ四〇センチの平凡な石塊にすぎない。だが、その二行十九字の文字のために、場合によっては春秋戦国史の書きかえをせまるほどの威力を発揮しているのである。それは、中山国の王陵の「守坵河光刻石」(写真)と呼ばれる石碑で、昨年、河北省平山県三汲人民公社の南七...