漢方薬の歴史は古いが、山西省に、創業いらい四五〇年になろうとする製薬工場がある。その創業は一五四一年、明の世宗の時代、日本でいえば戦国時代の幕が切っておとされようとしたころにあたるのだから大へんなものだ。長く「広盛号」の屋号で知られ、いまは国営の「山西中薬廠(漢方薬工場)」として近代化の道を歩み、その生産する漢方薬は一三六種に上るが、なかには明朝皇帝の専用だった秘薬などもある。省都太原市の南六〇キ...
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漢方薬の歴史は古いが、山西省に、創業いらい四五〇年になろうとする製薬工場がある。その創業は一五四一年、明の世宗の時代、日本でいえば戦国時代の幕が切っておとされようとしたころにあたるのだから大へんなものだ。長く「広盛号」の屋号で知られ、いまは国営の「山西中薬廠(漢方薬工場)」として近代化の道を歩み、その生産する漢方薬は一三六種に上るが、なかには明朝皇帝の専用だった秘薬などもある。省都太原市の南六〇キ...