わたしの机の前に「飛燕をしのぐ馬」と題する長さ一·五メートル、幅一メートルのカラー写真がかかっている。深夜、読書に疲れた時などに西域を奔放に駆けめぐり、今にも空を飛びそうなこの駿馬の勇ましい姿に目をやると、あのシルクロードへの様ざまな想いが浮かび上がって来る。西域の駿馬「飛燕をしのぐ馬」というのは、一九七二年、甘粛省武威県の東漢の古墳から出土した銅の馬である。三本の脚が空をけり一本の脚が燕の上に乗...
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わたしの机の前に「飛燕をしのぐ馬」と題する長さ一·五メートル、幅一メートルのカラー写真がかかっている。深夜、読書に疲れた時などに西域を奔放に駆けめぐり、今にも空を飛びそうなこの駿馬の勇ましい姿に目をやると、あのシルクロードへの様ざまな想いが浮かび上がって来る。西域の駿馬「飛燕をしのぐ馬」というのは、一九七二年、甘粛省武威県の東漢の古墳から出土した銅の馬である。三本の脚が空をけり一本の脚が燕の上に乗...