天がやけるある日、一人のパイェン(蒙古語で、地主にあたる「金持ちの牧主」のこと)が、大きなナベを買って頭の上にのせ、家に帰る途中で、パラカンツァンに出会いました。かれは、パラカンツァンをよびとめて言いました。「おい!お前はいつも人をたぶらかしているそうだが、どうだ。いくらお前でも、口先ひとつで、わしにこのナベを降(お)ろさせることはできまい」パラカンツァンは、あわただしく空を見上げ、気が気でないよ...
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天がやけるある日、一人のパイェン(蒙古語で、地主にあたる「金持ちの牧主」のこと)が、大きなナベを買って頭の上にのせ、家に帰る途中で、パラカンツァンに出会いました。かれは、パラカンツァンをよびとめて言いました。「おい!お前はいつも人をたぶらかしているそうだが、どうだ。いくらお前でも、口先ひとつで、わしにこのナベを降(お)ろさせることはできまい」パラカンツァンは、あわただしく空を見上げ、気が気でないよ...