人類が最初に使った火薬は黒色火薬であった。これは中国の勤労人民が千余年前に発明したものである。黒色火薬は、硝石と、硫黄と、木炭という三種類の物質の粉末を混合したものである。漢(前二〇六~三二〇年)の薬書『神農本草経』には、硝石と硫黄を主な材料とし、木炭は薬を加熱精製するときの燃料の一つとしている。硝石、硫黄および木炭にたいする古人の見識と使用の経験は、火薬の発明の物質的条件となったのである。長期に...
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人類が最初に使った火薬は黒色火薬であった。これは中国の勤労人民が千余年前に発明したものである。黒色火薬は、硝石と、硫黄と、木炭という三種類の物質の粉末を混合したものである。漢(前二〇六~三二〇年)の薬書『神農本草経』には、硝石と硫黄を主な材料とし、木炭は薬を加熱精製するときの燃料の一つとしている。硝石、硫黄および木炭にたいする古人の見識と使用の経験は、火薬の発明の物質的条件となったのである。長期に...