三千年の眠りから醒めて一八九八年(清の光緒二十四年)河南省安陽県にある殷墟で、商代(紀元前十六世紀~前十一世紀)の甲骨文(こうこつぶん)(亀の甲や獣骨に刻まれた文字)がはじめて発見されてから、今年は八十周年にあたる。甲骨は安陽西北の洹水(ユエンスイ)の岸にある小屯村から集中的に出土したのだが、ここは宋代(九六〇~一二七九年)の頃からよく古い遺物の出たところである。村民たちは、いつも古い動物の骨「竜...
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三千年の眠りから醒めて一八九八年(清の光緒二十四年)河南省安陽県にある殷墟で、商代(紀元前十六世紀~前十一世紀)の甲骨文(こうこつぶん)(亀の甲や獣骨に刻まれた文字)がはじめて発見されてから、今年は八十周年にあたる。甲骨は安陽西北の洹水(ユエンスイ)の岸にある小屯村から集中的に出土したのだが、ここは宋代(九六〇~一二七九年)の頃からよく古い遺物の出たところである。村民たちは、いつも古い動物の骨「竜...