本号の裏表紙裏に紹介した黒釉剔花瓶(こくゆうてきかびん)は、故宮博物院所蔵の古磁器の逸品である。宋代(九六〇~一二七九年)の作品であるから、少なくともいまから八百余年前のものであろう。高さ二四センチ、口径四·三センチ、底部の直径一一·五センチで、平たい口、短い頸、丸い胴をもっている。白みがかかった浅黄色の素地に黒い文様を配したツートンカラーである。この瓶には二種類の文様がほどこしてある。肩部のは菊...
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本号の裏表紙裏に紹介した黒釉剔花瓶(こくゆうてきかびん)は、故宮博物院所蔵の古磁器の逸品である。宋代(九六〇~一二七九年)の作品であるから、少なくともいまから八百余年前のものであろう。高さ二四センチ、口径四·三センチ、底部の直径一一·五センチで、平たい口、短い頸、丸い胴をもっている。白みがかかった浅黄色の素地に黒い文様を配したツートンカラーである。この瓶には二種類の文様がほどこしてある。肩部のは菊...