陝西省西安市の東、謂河のほとりに、大昔の集落―半坡遺跡がある。そこは、六千年あまり前の新石器時代に母系氏族社会の集落があったところで、いまは発掘されて、博物館に変わっている。樹木の生い茂る庭の中央に、青い水をたたえる池がある。池のなかにある石山に十七、八歳ぐらいの乙女の塑像がある。乙女は麻の服をまとい、陶製の腕輪をはめ、底のとがったつぼをさげている。いましも、しゃがんで水を汲もうとして、魚が細く水...
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陝西省西安市の東、謂河のほとりに、大昔の集落―半坡遺跡がある。そこは、六千年あまり前の新石器時代に母系氏族社会の集落があったところで、いまは発掘されて、博物館に変わっている。樹木の生い茂る庭の中央に、青い水をたたえる池がある。池のなかにある石山に十七、八歳ぐらいの乙女の塑像がある。乙女は麻の服をまとい、陶製の腕輪をはめ、底のとがったつぼをさげている。いましも、しゃがんで水を汲もうとして、魚が細く水...