中国の西南辺境にひろがるチベット高原の南部には、世界で最も高いところを流れる大河がある。その両側には大山脈が峰をつらねる。南側がヒマラヤ山脈、北側がガンガルデセ山脈、ニェンチェンタングラ山脈だ。大河は西から東へしぶきをあげて流れてゆく。この河が有名なヤルツァンポ江である。約二年間、われわれは「神秘の渓谷」といわれてきたヤルツァンポ江の大湾曲部を踏査し、忘れがたい印象をえた。機上からみるヤルツァンポ...
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中国の西南辺境にひろがるチベット高原の南部には、世界で最も高いところを流れる大河がある。その両側には大山脈が峰をつらねる。南側がヒマラヤ山脈、北側がガンガルデセ山脈、ニェンチェンタングラ山脈だ。大河は西から東へしぶきをあげて流れてゆく。この河が有名なヤルツァンポ江である。約二年間、われわれは「神秘の渓谷」といわれてきたヤルツァンポ江の大湾曲部を踏査し、忘れがたい印象をえた。機上からみるヤルツァンポ...