わたしはオロチョン(鄂倫春)族の出身です。社会主義中国の東北地方、そこにそびえる小興安嶺山脈の山奥、沾水河のほとりがわたしのふるさと―黒竜江省遜克県新鄂人民公社。この人民公社の戸数は百十余り、その半数以上がオロチョン族で、わたしのおじにあたる年輩の猟人·朱殿明さんが公社の党委員会書記をしています。ひととび数千年オロチョン族は五十余を数える中国民族のなかでもその人口がもっとも少ないのです。先祖代々、...
Please login first!
わたしはオロチョン(鄂倫春)族の出身です。社会主義中国の東北地方、そこにそびえる小興安嶺山脈の山奥、沾水河のほとりがわたしのふるさと―黒竜江省遜克県新鄂人民公社。この人民公社の戸数は百十余り、その半数以上がオロチョン族で、わたしのおじにあたる年輩の猟人·朱殿明さんが公社の党委員会書記をしています。ひととび数千年オロチョン族は五十余を数える中国民族のなかでもその人口がもっとも少ないのです。先祖代々、...