記者が大連紅旗造船所に取材に訪れたとき、ちょうどタンカー「大慶六二号」の進水式がおこなわれていた。二万四千トンのタンカーが一瞬のうちに船台を滑りおり、波しぶきをあげて海面に浮ぶ。そばにいたひとが、「実に大したものだ。こういう大型船を建造したとは……」と感嘆の声をあげた。「いや、まだ大きいとはいえませんよ。もう少したてばもっと大きいのができます」―こう言ったのは、三十歳前後の造船労働者だ。かれのいう...
Please login first!
記者が大連紅旗造船所に取材に訪れたとき、ちょうどタンカー「大慶六二号」の進水式がおこなわれていた。二万四千トンのタンカーが一瞬のうちに船台を滑りおり、波しぶきをあげて海面に浮ぶ。そばにいたひとが、「実に大したものだ。こういう大型船を建造したとは……」と感嘆の声をあげた。「いや、まだ大きいとはいえませんよ。もう少したてばもっと大きいのができます」―こう言ったのは、三十歳前後の造船労働者だ。かれのいう...