一六分も心臓がとまった人を生きかえうせた話

少なくとも一六分は心臓の鼓動がとまっていた若い労働者の銭学全（チエンシユエチワン）さんが、上海同済（シヤンハイトンチイ）病院で応急手当をうけて生き返った。外国の医書には人間は心臓の鼓動が六分以上もとまると、生き返らせる方法がないと書いてある。たとえ奇跡的に生き返っても、酸素が欠乏して脳細胞が破壊され〈白痴〉になるというのである。だが、同済病院は、外国での定説にしばられずにあらゆる手当をつくした。銭...