小さな猛者来陽河(ライヤンホー)のみどりの水は、岸辺の水車をとどめることなくまわしている。時はうずまく河水とともに流れ、六十年代の最初の春をむかえた。柳の芽はいまだにもえず、大地の寒さも消えていない。欧陽海(オウヤンハイ)は訓練隊で五項目に“優秀五点”という成績をあげて、中隊に帰ってきた。中隊は自分の家のようなもので、長いこといるとよそに出てみたくなるが、ひとたびそこをはなれると、心からなつかしく...
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小さな猛者来陽河(ライヤンホー)のみどりの水は、岸辺の水車をとどめることなくまわしている。時はうずまく河水とともに流れ、六十年代の最初の春をむかえた。柳の芽はいまだにもえず、大地の寒さも消えていない。欧陽海(オウヤンハイ)は訓練隊で五項目に“優秀五点”という成績をあげて、中隊に帰ってきた。中隊は自分の家のようなもので、長いこといるとよそに出てみたくなるが、ひとたびそこをはなれると、心からなつかしく...