むかし、あるところに将棋ちがいの男がいた。将棋仲間とちょうど熱戦をくりひろげていたところに、むすこが息をきらしながら駆けつけてきた。だが、父が将棋に夢中になっているのをみて、話しかけると叱られるので、その一戦が終わるのをそばで待っていた。やっと勝負がついたころを見計らって、むすこは汗をふきながら、父に言った。「おとうさん、家が火事だよ!」それを聞いた父親は、火のようになってどなりつけた。「なんだと...
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むかし、あるところに将棋ちがいの男がいた。将棋仲間とちょうど熱戦をくりひろげていたところに、むすこが息をきらしながら駆けつけてきた。だが、父が将棋に夢中になっているのをみて、話しかけると叱られるので、その一戦が終わるのをそばで待っていた。やっと勝負がついたころを見計らって、むすこは汗をふきながら、父に言った。「おとうさん、家が火事だよ!」それを聞いた父親は、火のようになってどなりつけた。「なんだと...