むかし、ある医者が、ナシとナツメについて人びとに注意をあたえた。「ナシは歯にはよいが、腹に悪い。ナツメは腹にはよいが歯に悪い」説明を聞いたあわて者が、すぐにたずねた。「では、ナシは歯でかむだけで呑みこまず、ナツメはかまないで丸呑みにすればいいのですね」ここから〈囫圇呑棗〉という成語が生まれた。ものごとをよく吟味しないで、鵜呑みにしてしまうたとえとして使われる。...
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むかし、ある医者が、ナシとナツメについて人びとに注意をあたえた。「ナシは歯にはよいが、腹に悪い。ナツメは腹にはよいが歯に悪い」説明を聞いたあわて者が、すぐにたずねた。「では、ナシは歯でかむだけで呑みこまず、ナツメはかまないで丸呑みにすればいいのですね」ここから〈囫圇呑棗〉という成語が生まれた。ものごとをよく吟味しないで、鵜呑みにしてしまうたとえとして使われる。...