あるとき、梁の恵王が孟子にたずねた。「わたしは、国の大事にいつも心をくだいている。河西で飢きんがおこったら、壮年者を河東にうつして生活させ、河東の食糧を運んで河西の老人やこどもを救った。河東に飢きんがおこっても、同じ方法で解決した。ところが、いくら心をくだいても、民の数はいっこうにふえない。となりの国の王は、わたしほど努力してもいないのに、民は減りもしない。これはどうしたわけだろうか?」孟子は答え...
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あるとき、梁の恵王が孟子にたずねた。「わたしは、国の大事にいつも心をくだいている。河西で飢きんがおこったら、壮年者を河東にうつして生活させ、河東の食糧を運んで河西の老人やこどもを救った。河東に飢きんがおこっても、同じ方法で解決した。ところが、いくら心をくだいても、民の数はいっこうにふえない。となりの国の王は、わたしほど努力してもいないのに、民は減りもしない。これはどうしたわけだろうか?」孟子は答え...