魯の穆王は、隣国の齊をさしおいて、遠い晋や楚の国と同盟をむすぶために王子をつかわした。自分の国が戦争をはじめたばあい、晋や楚に味方してもらおうというのである。そこで黎鉏という魯の役人は、穆王に言った。「もしある人が河におちた場合、それを見た人が遠い越の国まで助けを求めにいったとします。越の国の人がいくら泳ぎがうまくても、その助けを待っているうちに、河に落ちた人はおぼれてしまうでしょう。また、あると...
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魯の穆王は、隣国の齊をさしおいて、遠い晋や楚の国と同盟をむすぶために王子をつかわした。自分の国が戦争をはじめたばあい、晋や楚に味方してもらおうというのである。そこで黎鉏という魯の役人は、穆王に言った。「もしある人が河におちた場合、それを見た人が遠い越の国まで助けを求めにいったとします。越の国の人がいくら泳ぎがうまくても、その助けを待っているうちに、河に落ちた人はおぼれてしまうでしょう。また、あると...