一九六三年の春、陜西省興平(シヤンシーシンピン)県豆馬(トウマー)村の農民が土を掘りおこしている時、偶然にも嵌金銅犀尊(金で象嵌された青銅の犀型酒器)を発見した。この犀尊は口が小さくて胴のふくらんだ大きな陶製の甕(かめ)のなかにはいっていた。犀尊の中には銅のやすり、銅の帯止め、銅鏡のかけら、銅環、銅鋪首(門鐶(かん)をふくむ門扉のかざり)、白石の紡輪、美しい貝殼などがはいっており、甕の中も犀尊の外...
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一九六三年の春、陜西省興平(シヤンシーシンピン)県豆馬(トウマー)村の農民が土を掘りおこしている時、偶然にも嵌金銅犀尊(金で象嵌された青銅の犀型酒器)を発見した。この犀尊は口が小さくて胴のふくらんだ大きな陶製の甕(かめ)のなかにはいっていた。犀尊の中には銅のやすり、銅の帯止め、銅鏡のかけら、銅環、銅鋪首(門鐶(かん)をふくむ門扉のかざり)、白石の紡輪、美しい貝殼などがはいっており、甕の中も犀尊の外...