いつにはじまったものかは知らないが、中国人は六月とはすの花を縁組みさせて、六月を〈荷月(ホーユエ)〉(荷花は蓮花の中国名)とよぶようになった。はすの花は長い柄をぬきんでて立っているさまが花のなかの君子に似ているといって愛されているが、たいてい六月に花をひらくので、この花を愛するものは六月という月をも愛するようになった。もう相当に暑い季節だが、この人たちははすをもとめて外に出る。そしてはす池のほとり...
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いつにはじまったものかは知らないが、中国人は六月とはすの花を縁組みさせて、六月を〈荷月(ホーユエ)〉(荷花は蓮花の中国名)とよぶようになった。はすの花は長い柄をぬきんでて立っているさまが花のなかの君子に似ているといって愛されているが、たいてい六月に花をひらくので、この花を愛するものは六月という月をも愛するようになった。もう相当に暑い季節だが、この人たちははすをもとめて外に出る。そしてはす池のほとり...