真言宗の開祖空海は、すぐれた学者でもあった。空海のごとき多芸多才の持ち主は、盛唐のころの中国でさえまれであった。言語学者としては漢語、梵語に精通し、またいろは歌と五十音図の作者としてつたえられている。書では篆、隷、楷、行、草、飛白のいずれをもよくし、日本における書道界の祖と称せられる。絵画にもすぐれ、いまも京都の東寺に所蔵される真言七祖画像のうちの竜猛、竜智菩薩像および高野山普門院の勤操大徳像はみ...
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真言宗の開祖空海は、すぐれた学者でもあった。空海のごとき多芸多才の持ち主は、盛唐のころの中国でさえまれであった。言語学者としては漢語、梵語に精通し、またいろは歌と五十音図の作者としてつたえられている。書では篆、隷、楷、行、草、飛白のいずれをもよくし、日本における書道界の祖と称せられる。絵画にもすぐれ、いまも京都の東寺に所蔵される真言七祖画像のうちの竜猛、竜智菩薩像および高野山普門院の勤操大徳像はみ...