太鼓のはなし

中国の太鼓は歴史がひじょうにふるく、孔子（前五五一～前四七九年）が編纂した『詩経』からも太鼓についての資料はもとめられる。殷墟の甲骨文では「鼓」の字を「？」の形に書いてあるが、この文字の左側の？は、下に足をつけ、上に飾りをつけて、正面をむいた太鼓を象ったものであり、右側の？は人がバチでその太鼓をたたいているさまをあらわしている。殷墟の甲骨文にはほかに「？」の字もみられるが、郭沫若氏がこれを革鼓の一...