これは陶製の拍鼓(手鼓)であるが、これだけではまだ完全な楽器とはいえず、正しくは拍鼓の胴である。だが陶磁器としてみたばあいは、きわめて得がたい完好の唐代磁器である。拍鼓はまたの名を細腰鼓あるいはたんに腰鼓といい、その形について『通考·音楽考』は「……いずれも広首繊腰である」といっている。胴の両端に革を張り、紐を革の縁の孔に通して胴にかがると革の面がしまって、両面ともに打ち鳴らすことのできる鼓になる...
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これは陶製の拍鼓(手鼓)であるが、これだけではまだ完全な楽器とはいえず、正しくは拍鼓の胴である。だが陶磁器としてみたばあいは、きわめて得がたい完好の唐代磁器である。拍鼓はまたの名を細腰鼓あるいはたんに腰鼓といい、その形について『通考·音楽考』は「……いずれも広首繊腰である」といっている。胴の両端に革を張り、紐を革の縁の孔に通して胴にかがると革の面がしまって、両面ともに打ち鳴らすことのできる鼓になる...