冥山(ミンシヤン)のふもとに若石(ローシー)という人が住んでいた。付近に虎が出たので、こわくなり、人をやとって日夜警護にあたらせた。昼間はドラを鳴らし、夜間はかがり火をたき、また、道の両がわに石をつみあげ、さかも木をたてたので、一年たっても、虎は近よらなかった。ある日虎が死んでいるのを発見した若石は、これでひと安心と、警護の者にのこらずひまを出し、塀や垣根がこわれてもほったらかしておいた。虎は死ん...
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冥山(ミンシヤン)のふもとに若石(ローシー)という人が住んでいた。付近に虎が出たので、こわくなり、人をやとって日夜警護にあたらせた。昼間はドラを鳴らし、夜間はかがり火をたき、また、道の両がわに石をつみあげ、さかも木をたてたので、一年たっても、虎は近よらなかった。ある日虎が死んでいるのを発見した若石は、これでひと安心と、警護の者にのこらずひまを出し、塀や垣根がこわれてもほったらかしておいた。虎は死ん...