清の光緒二十九年(一九〇三年)、わたしが翰林の試験に合格し、翰林院で国史の編修にたずさわったときからもう六十年の月日がたちました。この六十年の生活をふりかえりますと、まったく感慨無量であります。六十年間に、わたしはさまざまな移り変わりを目にし、耳にしてきましたし、そうした移り変わりとともに、わたしの生活も大きく波うってきました。清朝の翰林院はもと東交民巷(トンチヤオミンシヤン)にあったのですが、庚...
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清の光緒二十九年(一九〇三年)、わたしが翰林の試験に合格し、翰林院で国史の編修にたずさわったときからもう六十年の月日がたちました。この六十年の生活をふりかえりますと、まったく感慨無量であります。六十年間に、わたしはさまざまな移り変わりを目にし、耳にしてきましたし、そうした移り変わりとともに、わたしの生活も大きく波うってきました。清朝の翰林院はもと東交民巷(トンチヤオミンシヤン)にあったのですが、庚...