ことしの元旦から吉田茂は『産経新聞』に「大磯閑談」を連載している。かれはそのなかで、日本人は「勇気と覚悟」をもって「国運の開拓に専心従事し」、「生存競争の激しい国際場裏に一大国を築きあげよ」と書いている。頑固さと親米賣国で名を賣った吉田茂が、「憂国の士」気取りで、「興国の臣」をもって任ずるなど、実に笑止千万である。だが、吉田茂の懐古は、無聊をまぎらすためではなく、凶悪なねらいをそこに秘めているので...
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ことしの元旦から吉田茂は『産経新聞』に「大磯閑談」を連載している。かれはそのなかで、日本人は「勇気と覚悟」をもって「国運の開拓に専心従事し」、「生存競争の激しい国際場裏に一大国を築きあげよ」と書いている。頑固さと親米賣国で名を賣った吉田茂が、「憂国の士」気取りで、「興国の臣」をもって任ずるなど、実に笑止千万である。だが、吉田茂の懐古は、無聊をまぎらすためではなく、凶悪なねらいをそこに秘めているので...