むかし、むかし、あるところに村がありました。うしろには山があり、まえには川が流れて、たいそうけしきのよいところでした。村には、きれいで働きものの娘が住んでいました。畑仕事もやれば、ししゅうなどもできて、顔かたちがまたうつくしく、つぶらなひとみは、まるでお月さまのようにやわらかな光をたたえていました。そこで年寄りたちは娘をほめそやし、若者たちはなおのこと、娘をしたっていました。娘は十八になりましたが...
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むかし、むかし、あるところに村がありました。うしろには山があり、まえには川が流れて、たいそうけしきのよいところでした。村には、きれいで働きものの娘が住んでいました。畑仕事もやれば、ししゅうなどもできて、顔かたちがまたうつくしく、つぶらなひとみは、まるでお月さまのようにやわらかな光をたたえていました。そこで年寄りたちは娘をほめそやし、若者たちはなおのこと、娘をしたっていました。娘は十八になりましたが...