いまから二千数百年まえの春秋時代のことである。魯の国に巫馬期(ふばき)という職務に忠実な県長がいた。彼は民のためを思い、毎日朝早くから夜おそくまで仕事にはげみ、どんなときでも率先してことにあたった。また、少しでも不都合なことをみつけると、すぐさま命令を下し、きびしい掟をつくってとりしまった。だがいくらとりしまっても、成績はあがらない。彼は宓子賤(ふくしせん)がこの三年らい単父(ぜんぽ)県をおさめて...
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いまから二千数百年まえの春秋時代のことである。魯の国に巫馬期(ふばき)という職務に忠実な県長がいた。彼は民のためを思い、毎日朝早くから夜おそくまで仕事にはげみ、どんなときでも率先してことにあたった。また、少しでも不都合なことをみつけると、すぐさま命令を下し、きびしい掟をつくってとりしまった。だがいくらとりしまっても、成績はあがらない。彼は宓子賤(ふくしせん)がこの三年らい単父(ぜんぽ)県をおさめて...