むかし楚の国のある屋敷で、祖先をまつる式をおえて、お供えのお神酒を一本手伝いの男たちに振舞つた。ところが頭数は多く酒はわずかなので、分けようにも分けようがない。一人の男が、「どうせ呑むなら一本グイとやりたいもんだ。そこで物は相談だが、これからみなで蛇の絵の描きくらべをやつて、誰でもいい一番早く地面に蛇の絵を描きあげたものが、この酒を呑むことにしたらどうだろう」と言い出した。みなはその男の意見にした...
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むかし楚の国のある屋敷で、祖先をまつる式をおえて、お供えのお神酒を一本手伝いの男たちに振舞つた。ところが頭数は多く酒はわずかなので、分けようにも分けようがない。一人の男が、「どうせ呑むなら一本グイとやりたいもんだ。そこで物は相談だが、これからみなで蛇の絵の描きくらべをやつて、誰でもいい一番早く地面に蛇の絵を描きあげたものが、この酒を呑むことにしたらどうだろう」と言い出した。みなはその男の意見にした...