今年の夏、私は東北地方に旅をした。わずか一カ月の旅であつたが、目にふれた新氣風、新しい人物、新しい出來事は数えきれぬほどあつた。北京にもどつて、ひまを見ては思い出しながら短かい文章をいくつか書いてみたが、あのまばゆいほどの光をはなつてわきたつ現実には遠くおよばない。観察の浅さと文才のいたらなさを深くはじる次第である。七月五日の「長春日報」第三面に、「南関行(なんかんのうた)」と題して五つの詩が載つ...
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今年の夏、私は東北地方に旅をした。わずか一カ月の旅であつたが、目にふれた新氣風、新しい人物、新しい出來事は数えきれぬほどあつた。北京にもどつて、ひまを見ては思い出しながら短かい文章をいくつか書いてみたが、あのまばゆいほどの光をはなつてわきたつ現実には遠くおよばない。観察の浅さと文才のいたらなさを深くはじる次第である。七月五日の「長春日報」第三面に、「南関行(なんかんのうた)」と題して五つの詩が載つ...