日曜日のひる、公共体育場へ行く途中だつた。むこうから、大きな体つきの若い戰士が、カツかツと靴をならし、胸をはり、両手を大きくふりながらやつてきた。ホホオ、なかなか立派な戰士だナとわたしは思つた。ところが近づいてよくよくみると、なんと、それは王保田君だつた。王保田―わたしは彼のことならよく知つている。彼は天津戰役の有名な突撃英雄だ。彼とは、一九五一年に南寧でひらかれた匪賊掃蕩戰の勝利祝賀大会でも会つ...
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日曜日のひる、公共体育場へ行く途中だつた。むこうから、大きな体つきの若い戰士が、カツかツと靴をならし、胸をはり、両手を大きくふりながらやつてきた。ホホオ、なかなか立派な戰士だナとわたしは思つた。ところが近づいてよくよくみると、なんと、それは王保田君だつた。王保田―わたしは彼のことならよく知つている。彼は天津戰役の有名な突撃英雄だ。彼とは、一九五一年に南寧でひらかれた匪賊掃蕩戰の勝利祝賀大会でも会つ...