最近わたしは西北を旅行し、黄河の西の回廊地帶まで行つて來た。昔『絹の道』といわれたその道路にそつて、鉄道労働者たちは蘭州―新疆をむすぶ新しい線路を建設していた。自動車道路はまつすぐに西北へ向かい、万里の長城の最西端關口―嘉峪關をすぎてゆく。このあたりの長城はどこをみても朽ちにてた城壁の跡である。私達を飛せたトラツクのすすんでゆく左手には、蜒々と祁連山脈がつづいている。頂上は白い万年雪をいただき、雲...
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最近わたしは西北を旅行し、黄河の西の回廊地帶まで行つて來た。昔『絹の道』といわれたその道路にそつて、鉄道労働者たちは蘭州―新疆をむすぶ新しい線路を建設していた。自動車道路はまつすぐに西北へ向かい、万里の長城の最西端關口―嘉峪關をすぎてゆく。このあたりの長城はどこをみても朽ちにてた城壁の跡である。私達を飛せたトラツクのすすんでゆく左手には、蜒々と祁連山脈がつづいている。頂上は白い万年雪をいただき、雲...