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新中國の勞働保護について

Year:1953 Issue:1

Column: レポート

Author: 江濤

Release Date:1953-06-01

Page: 10,11

Full Text:  

昔、帝囯主義者たちが口癖のように言つた言葉につぎのような文句がある。「中囯に、安いものが二つある。一つは時間で、もう一つは生命だ。」彼らはこの時間と生命がもつとも安く手にはいる土地で、中囯の封建勢力や官僚資本家階級とむすびつき、中囯の勤労人民な残酷に搾取した。彼らの搾取は資本主義的な性質と前資本主義的な(封建的な、所によつてに、奴隷制的でさえもある)性質とをもち野蛮きわまるものであつた。

こうした時期には、勤労人民は、食うや食わずの生活を維持してゆくために、信じられないほど悪い条件の下で苦しい労働に從事させられた。かれらの健康や生命はまつたく保障されていなかつた。一般の工場や鉱山には、最低限度の安全設備や衛生設備さえもなく、事故が頻発し、死傷者があとをたゝなかつた。一例をあげると、東北の鶴岡炭鉱では、日本帝囯主義が支配していたころ、一回のガス爆発事故で千二百名の鉱夫が死んでいる。炭鉱に坑道があるのは当然だが、この炭鉱には普通の坑道とはちがつた、労働者の死体をすてるためにだけつかう「万人坑」があつた。

女工と少年工の昔の境遇は、もつと悲懷なものであつた。かれらは、いちばん安上りの、ものすごい搾取のえじきにされた。雲南省の箇奮錫鉱山を例にあげてみよう。こゝの鉱山主は、法外な利潤をむさぼるために、十二、三才の少年工を大量にやといいれ、通風設備や照明設備の全然ない、低くて狭い坑內ではたらかせた。鉱山主たちは少年工の逃亡を防ぐために、いつもかれらを鎖につないでいた。逃げそこねた少年工がつかまると、鉱山主は目玉をくりぬいて一生にげたせないようにし、死ぬまで奴隷のようにこき使つた。だから死亡率はおどろくほど高く、残つている材料から推定しても、錫を一万トン生產するごとに、数百名から一千名の少年工の生命の犠牲が払われている。

紡績工場の少年工と妊娠している女工は、他の労働者同様、安全設備のないところで、毎日十二時間も立ちどおしの緊張した仕事なさせられた。そのため、死傷率や罹病率がひじょうに高く、流產するものがひじょうに多かつた。

中囯動労人民のこのような悲惨な境遇は、革命の勝利とともに一変した。人民が政権をにぎる囯家で、労働者階級は、牛馬にもおとる過去奴隷的な地位から囯家と自己の運命な支配する主人公となつた。労働保護の政策と原則とは、新中囯が成立した最初の日から、囯家の基本憲章たる共同綱領の中に明文をもつて規定された。社会の富な創造し、文化を創造する労働者は、こゝではじめて人びとから尊敬され、愛されるようになつた。いやしめられてきた時間と勤労人民の生命に、もつとも貴重な財產となつたのである。

今日、勤労人民は他人のためではなく自分自身のために、また自分たちの囯家のために働いている。だがら労働者は分や秒で自分たちの労働時間を計算し、素晴らしい意気込みで生產競爭をくりひろげた。ちようどこれと同じ時に、毛澤東主席は特に「増產節約をおこなうと同時に」、「労働者·職員の安全と健康、およびかくことのできない福利事業に注意をはらわなければならない。もし前者だけに注意をはらい、後者をわすれたりおろそかにするならば、それはみなまちがいである。」と指摘したり勤労人民の利益についてのこうした關心は、中囯のあらゆる生產組織のなかでかくことのできない重要な原則となつた。機械だけを重んじて人間を重んじない資本主義的な考え方や、生產だけを重んじて労働者の安全なおろそかにする一方的な見方はすでに批判され、一掃されゝある。労働を尊重し、保護することは、すでに人民中囯の新しい道德の一つとなつている。

同時に、中央人民政府は、労働の保護安全、衛生について、百十九にのぼる法令、制度、規定をつくつて公布した。各級の人民政府も、この公布された法令の執行狀態な監督すうための專門の機構を設けた。工·鉱業企業の管理当局も例外なく危險防止と労働保護の仕事を担当する專門の機構をつくり、責任をもつて工場、鉱山企業中の安全や衛生施設な改善するとともに労働者に危險防止の敎育をおこなつている。さらに重要なことは、囯家が労働組合にひじょうに大きな権限なあたえ、労働組合が大衆の選び出した代表と協力して、労働保護や危險防止にかんする法令の執行ぶりを監督していることである。

政府はかつて全囯各地の工場や鉱山に安全·衛生の大検査をおこなうよう命令を出し、企業当局と労働組合の労働保護委員会とで安全·衛生にたいする検査機構をつくらせ、労働者を動員して自分たちのつかつている機械設備、道具、仕事場などを綿密に検査させることによつて安全設備の不十分なところを見つけ出しては、その解決方法を討論研究させるなどのことをした。政府も工·鉱企業当局も、工場、鉱山の安全·衛生設備を改善するために巨額の費用を支出している。鉄道關係だけでも、安全·衛生設備の改善に支出した金額は三年間に一千億元をこえている。

労働者たちは工·鉱企業の労働条件を改善する面でも。高度の責任感と積極性なしめした。たとえば、一九五一年に東北行政区でおこなわれた検査では大小二十一万件の問題が発見されたが、そのなかの七〇%は労働者が自分の手で解決している。

生產の安全を提唱し奨励する面で、人民政府は、労働条件の改善に努力せず、そのために労働者に傷害をあたえた企業管理部門の工作人員な行政処分に付したり、法律によつて処分したりした。同時に積極的に労働条件を改善したり、重大な事故をなくした企業にたいしては表彰したり物質によう奨励をあたえたりしたたとえば河南省の焦作炭鉱に一九五二年の全年を通じて業務上の事故による死亡者を一名もださなかつたばかりか、宿舎、食堂、浴場、養老院、休養所、託見所を新たに増設したので、光栄ある安全生產模範の名をかちとつた。化学工業部門だけを例にとつてみても、政府は安全生產な重要視して成績なあげた職場や小組や個人にたいして三年間に三億元の奨励金をだしている。

全囯的な安全生產運動はすでに展開されている。この運動は東北行政区の西安炭鉱労働者施玉海とかれの指導する小組がよびかけたものである。かれらは五年間無事故の記錄をつくり、二千あまりの小組な安全生產競爭にまきこんだ。この運動のなかゝら一ヵ年を通じて死亡事故や大きな負傷事故をださない小組が四百五十一もあらわれた。この競爭で死傷事故の数が大々的に減少したので、施玉海は全囯安全生產の旗じるしという光栄ある名称をかちとつた。

労働時間の合理的調整は、労働者の健康を保護する重要な措置である。現在、囯営の工場·鉱山に例外なく八時閥労働制を実行しており。ほかに週一回の有給休暇がある。健康上有害な工作部門では、一日の労働時間を八時間より少なくするようにきめられている。化学工業部門のうち健康に害のある職場では、すでに六時間労働制を実行している。

人民政府は婦人労働者と未成年労働者に特殊な保護なあたえることに大きな注意をはらつている。婦人労働者には出產の前後五十六日間の有給休暇があたえられる。多くの企業では、妊婦の検査を行い、仕事の量をへらすか、軽い仕事にかえるといつ六制度を実施している。全囯の工場の託見所の收容力は解放前の八倍にまで拡大され、婦人労働者が子供のために身をしばられる負担ななくした。化学工業にあつては、さらに妊婦、まだ乳をのませている母親、十八オ未満の未成年労働者が健康に有害な仕事や夜業や規定以外の居殘り作業につくことを禁止している。

歷史的な傳統となつていた悪い労働条件も、いまでは大いにあらためられている。たとえば、炭鉱では、ガスの爆発事故をなくすために、通風設備な改善した。目下全囯の炭鉱で送風機の設備をもつたところは全体の九〇%をしめ、解放前にくらべて二倍に増加している。坑內で作業する者は、一分間一人あたり三立方メートル(解放前はわすか一立方メートルにすぎなかつた)の新鮮な空気がえられるし、坑內の温度はつねに摂氏二十五度以下にたもたれている。これは坑內の環境な大いに改善したばかりでなく、ガスの集積によう事故をもくいとめている。このほか、輸送方面でも新しい安全裝置をほどこし、死傷事故な大いに減少させた。

鉄工業と化学工業では、防熟板、水幕、空冷裝置、それに防塵裝置、ガス吸收裝置をとりつけるなど、労働条件の根本的な改善に着手した。たとえば鞍山鋼鉄公司に所属する工場や鉱山では、この三年間に、負傷事故を防止するための九千四百六十九項目に達する設備な改善し、また防塵、防煙、防熟、防毒などについて八百九十二件にのぼる問題を解決することによつて、いちじるしく死傷事故を減少させた。このために一九五二年の軍傷件数は一九五〇年よりも八七·八%減少し、死亡者の数は六二·二%減少すうにいたつた。

労働条件が改善された結果、死傷率と罹病率が下り、労働者の生命と健康が保障されるようになつた。そして政治的自覚と生產にたいする情熟は空前の高まりをみせ、労働の生產性はたえず増大している。炭鉱労働者の労働の生產性は解放前にくらべて八八%増加し、化学工業労働者の労働の生產性は、一九五二年には一九五〇年に比して七六·七%の高まりなみせている。囯家の富は増加し、労働者の生活水準も向上した。これは、生產な発展させることと労働を保護することとは矛盾しないばかりか、たがいに促進しあうことを証明している。

中囯の第一次五ヵ年経済建設計画をむかえるため、中央人民政府労働部に一九五二年十二月に第二次全囯労働保護会議をひらき、三年以來の工作経險を総結すると同時に、労働保護な强化する今後の方針と任務を決定し、大規模な経済建設事業な順調に展開するための有利な条件をつくつた。

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