二十年も前になるが、一九八五年の初日の出を、私は北京郊外八達嶺の万里の長城で迎えた。限りなく静かな万里の長城、雲の中から浮かびあがった真紅の太陽、息もつまるような感動……いまも忘れられない。あの日同行したのは北京放送日本語部のスタッフで、その年の年男だった徐学林君、年女だった李麗桃嬢。ともに大学の日本語科をでたばかりで、ピチピチしていた。万里の長城の上で、誰いうとなく、東の空に昇る初日の出に願をか...
Please login first!
二十年も前になるが、一九八五年の初日の出を、私は北京郊外八達嶺の万里の長城で迎えた。限りなく静かな万里の長城、雲の中から浮かびあがった真紅の太陽、息もつまるような感動……いまも忘れられない。あの日同行したのは北京放送日本語部のスタッフで、その年の年男だった徐学林君、年女だった李麗桃嬢。ともに大学の日本語科をでたばかりで、ピチピチしていた。万里の長城の上で、誰いうとなく、東の空に昇る初日の出に願をか...