古代中国では、青銅の製錬と器具の製造は、夏の時代からはじまり、殷、周の時代をへて整ったシステムが形成された。東周時代に周王朝が衰退するにつれ、青銅器も天子の礼式や階級制度にもとづく功能が弱まっていった。各国の諸侯がみずから祭祀用器具をつくりはじめ、それまでの鼎や簋のほかに、樽、缶、提梁盉(取っ手のついた酒燗器)など、さまざまな造型が生まれた。その模様は精密で美しく、ほとんどが互いにからみあう竜と蛇...
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古代中国では、青銅の製錬と器具の製造は、夏の時代からはじまり、殷、周の時代をへて整ったシステムが形成された。東周時代に周王朝が衰退するにつれ、青銅器も天子の礼式や階級制度にもとづく功能が弱まっていった。各国の諸侯がみずから祭祀用器具をつくりはじめ、それまでの鼎や簋のほかに、樽、缶、提梁盉(取っ手のついた酒燗器)など、さまざまな造型が生まれた。その模様は精密で美しく、ほとんどが互いにからみあう竜と蛇...