上海市街区の北西部、蘇州河の河辺につづく西蘇州路に、「消防瞭望台」(俗称·消防タワー)がたたずんでいる。1921年に建てられ、上海にのこる旧式の消防タワーの中では、もっとも高い建物である。当時、ここら辺一帯はイギリス租界で、周りはみな工場だった。火災を引き起こしやすい綿糸紡績工場が、いくつもあった。二十世紀初め、工業が発展するにつれ、工場周辺の空き地には、上海の「難民」たちが建てるバラックが現れは...
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上海市街区の北西部、蘇州河の河辺につづく西蘇州路に、「消防瞭望台」(俗称·消防タワー)がたたずんでいる。1921年に建てられ、上海にのこる旧式の消防タワーの中では、もっとも高い建物である。当時、ここら辺一帯はイギリス租界で、周りはみな工場だった。火災を引き起こしやすい綿糸紡績工場が、いくつもあった。二十世紀初め、工業が発展するにつれ、工場周辺の空き地には、上海の「難民」たちが建てるバラックが現れは...