今回は、名作「春望」を読みます。杜甫を知る日本人ならほとんどの人が知っている作品だと思います。この詩は、前号で読んだ「月夜」から半年ほど後の春に詠んだと思われます。従ってこの詩の底流に流れるものは、家族と別れて賊軍に囚われの身となった杜甫が、家族を思い国を憂えた前提があると思うのです。その中で春の景色に託して思いを述べています。春望 杜甫国破山河在、城春草木深。 国破(くにやぶ)れて 山河(さんが...
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今回は、名作「春望」を読みます。杜甫を知る日本人ならほとんどの人が知っている作品だと思います。この詩は、前号で読んだ「月夜」から半年ほど後の春に詠んだと思われます。従ってこの詩の底流に流れるものは、家族と別れて賊軍に囚われの身となった杜甫が、家族を思い国を憂えた前提があると思うのです。その中で春の景色に託して思いを述べています。春望 杜甫国破山河在、城春草木深。 国破(くにやぶ)れて 山河(さんが...