羊の皮を使ったいかだは、俗に「排子(バイズ)」と呼ばれる。空気を入れてふくらませた羊皮(ヤンビー)の袋を、木枠につなぎ合わせて造った水上運搬用の道具だ。その歴史は、二千年前までさかのぼる。羊皮いかだは簡単な構造でできているが、その造りはなかなか凝っている。いかだに使う皮はまず、羊の頭のてっぺんから爪先までをすっかり剥ぎ取る。次に皮を加工して、皮の四本の足と両端の口の部分をしっかりと結いつける。その...
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羊の皮を使ったいかだは、俗に「排子(バイズ)」と呼ばれる。空気を入れてふくらませた羊皮(ヤンビー)の袋を、木枠につなぎ合わせて造った水上運搬用の道具だ。その歴史は、二千年前までさかのぼる。羊皮いかだは簡単な構造でできているが、その造りはなかなか凝っている。いかだに使う皮はまず、羊の頭のてっぺんから爪先までをすっかり剥ぎ取る。次に皮を加工して、皮の四本の足と両端の口の部分をしっかりと結いつける。その...