今回は、前回と同じく王昌齢の「長信怨」です。長信とは漢代の宮殿の名です。この詩は、前漢の成帝(紀元前五二~前七)の愛を失った班婕妤(はんしょうよ)が退居した長信宮を題材にして、宮廷の様子を詠ったものです。当然、漢代の故事を唐代のそれに写しているのですから、そのつもりで読む必要があります。物語では、成帝が位につき、班婕妤という美しい女性が、寵を得て後宮に入ります。しかし、やがてその愛は色あせ、趙飛燕...
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今回は、前回と同じく王昌齢の「長信怨」です。長信とは漢代の宮殿の名です。この詩は、前漢の成帝(紀元前五二~前七)の愛を失った班婕妤(はんしょうよ)が退居した長信宮を題材にして、宮廷の様子を詠ったものです。当然、漢代の故事を唐代のそれに写しているのですから、そのつもりで読む必要があります。物語では、成帝が位につき、班婕妤という美しい女性が、寵を得て後宮に入ります。しかし、やがてその愛は色あせ、趙飛燕...