唐の僧、玄奘三蔵が仏教経典を求めてインドに行った物語は、『西遊記』の生き生きとした描写によって民間に広まり、中国はもとより、日本の人々にも親しまれている。この物語は早くも北宋の時代には巷間に流布し、『大唐三蔵法師取経記』『大唐三蔵取経詩話』などの話本(宋代に流行した講談本)にもなった。そこにはおなじみの「猿行者」(『西遊記』でいう孫悟空)も登場する。ご存知の通り、花果山の紫雲洞に住んでいた猿の王が...
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唐の僧、玄奘三蔵が仏教経典を求めてインドに行った物語は、『西遊記』の生き生きとした描写によって民間に広まり、中国はもとより、日本の人々にも親しまれている。この物語は早くも北宋の時代には巷間に流布し、『大唐三蔵法師取経記』『大唐三蔵取経詩話』などの話本(宋代に流行した講談本)にもなった。そこにはおなじみの「猿行者」(『西遊記』でいう孫悟空)も登場する。ご存知の通り、花果山の紫雲洞に住んでいた猿の王が...