天台山は仏教、道教の修業者たちが目指す霊山とされ、その風光明媚は、しばしば伝説の「蓬莱仙境」に喩えられる。五七五年、高僧の智顗が二十余人の弟子を連れてこの山に入り修業を開始し、後に禅寺を建て、現在まで大きな影響力を保っている天台宗を開いた。智顗(五三八~五九八)は高官の家に生まれたが、仏教との縁があったらしく、二十歳の時に出家し、当時の金陵(今の南京)に行って禅の教えを作り広めた。その後弟子を率い...
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天台山は仏教、道教の修業者たちが目指す霊山とされ、その風光明媚は、しばしば伝説の「蓬莱仙境」に喩えられる。五七五年、高僧の智顗が二十余人の弟子を連れてこの山に入り修業を開始し、後に禅寺を建て、現在まで大きな影響力を保っている天台宗を開いた。智顗(五三八~五九八)は高官の家に生まれたが、仏教との縁があったらしく、二十歳の時に出家し、当時の金陵(今の南京)に行って禅の教えを作り広めた。その後弟子を率い...