一九九二年、日本を訪問した『人民日報』の邵(シャオ)華沢社長は、当時日本の副首相と外相を兼任していた渡辺美智雄氏と会見した折、微彫(ウェイティアオ)の印章を贈呈した。微彫はごく小さな物に書や絵などを施す中国伝統の技術。渡辺氏が手にした印章の側面には、東晋の書家王羲之の『蘭亭集』序文が刻みこまれていた。文章全体のバランスが絶妙で一つひとつの字に曖昧な所がない上、自然でのびのびとしている。渡辺氏は虫眼...
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一九九二年、日本を訪問した『人民日報』の邵(シャオ)華沢社長は、当時日本の副首相と外相を兼任していた渡辺美智雄氏と会見した折、微彫(ウェイティアオ)の印章を贈呈した。微彫はごく小さな物に書や絵などを施す中国伝統の技術。渡辺氏が手にした印章の側面には、東晋の書家王羲之の『蘭亭集』序文が刻みこまれていた。文章全体のバランスが絶妙で一つひとつの字に曖昧な所がない上、自然でのびのびとしている。渡辺氏は虫眼...