北京市朝陽区朝陽門外にある東岳廟の歴史は、元代、延祐年間(一三一四~一三二〇年)にまで遡る。ここは道教正一派の華北地区最大の廟で、泰山の神、東岳大帝とその門下の神々をまつる。東岳大帝は、人間の寿命と運命を司り、十八地獄と七十六司の支配者でもある万能の神である。歴代皇帝は東岳廟を重んじ、東岳大帝が誕生したとされる三月二十八日には、毎年、盛大な祭礼が行われた。この日、廟内は焼香に訪れる人々で埋まり、そ...
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北京市朝陽区朝陽門外にある東岳廟の歴史は、元代、延祐年間(一三一四~一三二〇年)にまで遡る。ここは道教正一派の華北地区最大の廟で、泰山の神、東岳大帝とその門下の神々をまつる。東岳大帝は、人間の寿命と運命を司り、十八地獄と七十六司の支配者でもある万能の神である。歴代皇帝は東岳廟を重んじ、東岳大帝が誕生したとされる三月二十八日には、毎年、盛大な祭礼が行われた。この日、廟内は焼香に訪れる人々で埋まり、そ...