一九九八年十月中旬のある朝、見るからに前衛的ないでたちの若者たちが、青芸(中国青年芸術劇院)の小劇場に入って行った。顔はアジア人だが、雰囲気は全く異質のものを感じさせる。彼らは東京の劇団「榴華殿」のメンバーで、「小アジア―アジア小劇場交流ネットワーク」98交流祭に参加するため、北京に来たのだ。このネットワークは、中国、日本、韓国で小劇場運動を展開している青年たちが一九九〇年に始めた交流事業。まず理...
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一九九八年十月中旬のある朝、見るからに前衛的ないでたちの若者たちが、青芸(中国青年芸術劇院)の小劇場に入って行った。顔はアジア人だが、雰囲気は全く異質のものを感じさせる。彼らは東京の劇団「榴華殿」のメンバーで、「小アジア―アジア小劇場交流ネットワーク」98交流祭に参加するため、北京に来たのだ。このネットワークは、中国、日本、韓国で小劇場運動を展開している青年たちが一九九〇年に始めた交流事業。まず理...