一九九七年十二月十三日午前十時、南京市上空に空襲警報が鳴り響き、汽車や汽船もいっせいにサイレンを鳴らした。これを合図に江東門にある「侵華日軍南京大虐殺記念館」で、南京大虐殺六十周年追悼記念式典が厳かに始まった。記念館前に新しくできた哀悼広場には「奠」の字を記した直径二メートルの花輪が飾られ、奇跡的に生き残った李秀英さんと夏淑琴さんが「古城の惨禍」と題する彫刻の前の灯明に明かりを点し、花束を捧げた(...
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一九九七年十二月十三日午前十時、南京市上空に空襲警報が鳴り響き、汽車や汽船もいっせいにサイレンを鳴らした。これを合図に江東門にある「侵華日軍南京大虐殺記念館」で、南京大虐殺六十周年追悼記念式典が厳かに始まった。記念館前に新しくできた哀悼広場には「奠」の字を記した直径二メートルの花輪が飾られ、奇跡的に生き残った李秀英さんと夏淑琴さんが「古城の惨禍」と題する彫刻の前の灯明に明かりを点し、花束を捧げた(...