前回は道教の始祖神に祭られる老子の生地を訪ねた。取材を終えて商丘方向に出、老子の足跡を追ってさらに西へと旅をつづけ、その手始めに昔から「老荘」と並び称される荘子の故郷·民権県で列車を下りた。民権県は河南省開封市の東約七五キロにある。巨大な荘子像の立つ民権の町荘子(前三六九~前二八六年)は名を周、字(あざな)を子休といい、宋の国の蒙邑(いまの商丘市に所属する民権県の北東)に生まれた。乱世に八十数年の...
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前回は道教の始祖神に祭られる老子の生地を訪ねた。取材を終えて商丘方向に出、老子の足跡を追ってさらに西へと旅をつづけ、その手始めに昔から「老荘」と並び称される荘子の故郷·民権県で列車を下りた。民権県は河南省開封市の東約七五キロにある。巨大な荘子像の立つ民権の町荘子(前三六九~前二八六年)は名を周、字(あざな)を子休といい、宋の国の蒙邑(いまの商丘市に所属する民権県の北東)に生まれた。乱世に八十数年の...