北京のわが家の近くに「紫竹院」という公園がある。にぎやかな街なかにあるが、いったん公園に入ると閑静で、のんびりと時間を過ごすにはいい所だ。広々とした竹林には百種類といわれる竹が植えられている。定年退職後、ここに毎日足を運ぶようになった。七、八十歳のお年寄りも大勢来ていて、六十歳過ぎの私など“若造”扱いされる。池の氷が融け、柳や芝生が緑を帯び始めた春の朝、竹林を散歩しているのはほとんどが髪に白いもの...
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北京のわが家の近くに「紫竹院」という公園がある。にぎやかな街なかにあるが、いったん公園に入ると閑静で、のんびりと時間を過ごすにはいい所だ。広々とした竹林には百種類といわれる竹が植えられている。定年退職後、ここに毎日足を運ぶようになった。七、八十歳のお年寄りも大勢来ていて、六十歳過ぎの私など“若造”扱いされる。池の氷が融け、柳や芝生が緑を帯び始めた春の朝、竹林を散歩しているのはほとんどが髪に白いもの...