北京は文化の中心地として長い歴史があるから、ここに住んだことのある名だたる文化人も数知れない。むかしのことはさて置き、近現代に限っても中国画の斉白石、京劇の梅蘭芳、文学者の魯迅、老舎、曹禺、郭沫若と次々に名前が出てくるが、かれらの多くが胡同に住まった。老舎(一八九九~一九六六)の作品『茶館』や『四世同堂』などは中国人ならだれでも知っているし、日本にも愛読者がたくさんいる。かれのいた西城区の小楊家胡...
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北京は文化の中心地として長い歴史があるから、ここに住んだことのある名だたる文化人も数知れない。むかしのことはさて置き、近現代に限っても中国画の斉白石、京劇の梅蘭芳、文学者の魯迅、老舎、曹禺、郭沫若と次々に名前が出てくるが、かれらの多くが胡同に住まった。老舎(一八九九~一九六六)の作品『茶館』や『四世同堂』などは中国人ならだれでも知っているし、日本にも愛読者がたくさんいる。かれのいた西城区の小楊家胡...