「世界に冠たる」などという大げさな形容詞はあまり使わない方がいいと思うが、こと中国料理に関しては、それも許されよう。そして、中国料理の中でもさらに「冠たる」存在と言えば、栄華を極めた清帝国の皇帝や皇后の料理を作っていた厨房―御膳房の豪華けんらんたる宮廷料理ということになるだろうが、その宮廷料理を供する料亭がいま北京に三店ある。北海公園の中にあって七十年の歴史を誇る「仿膳飯荘」、颐和園にある「聴鸝館...
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「世界に冠たる」などという大げさな形容詞はあまり使わない方がいいと思うが、こと中国料理に関しては、それも許されよう。そして、中国料理の中でもさらに「冠たる」存在と言えば、栄華を極めた清帝国の皇帝や皇后の料理を作っていた厨房―御膳房の豪華けんらんたる宮廷料理ということになるだろうが、その宮廷料理を供する料亭がいま北京に三店ある。北海公園の中にあって七十年の歴史を誇る「仿膳飯荘」、颐和園にある「聴鸝館...